旅×生活ー生涯の拠点を求めて

旅のストーリー
旅のストーリー
ライター
Shugo

海外在住歴6年目。
現在はマレーシアにて、人生の拠点にできる国を探しながら世界を巡っています。旅先で触れたその国ならではの暮らしや価値観を、当サイトを通して自分の言葉で紡いでいきます。
旅と日常の実体験が、誰かの背中をそっと押せれば嬉しいです。

私は約5年間「旅と生活の両立」を人生のテーマにおき、海外に拠点を持ちながら旅を楽しむ暮らしを続けてきました。

現在は東南アジア・マレーシアの地で、住まいを借りて日々の暮らしを送っています。

旅は新しい景色や価値観を運んでくれますが、海外に住まいを持つことで生活そのものが旅の一部となってなり、旅の楽しみ方もぐっと深まります。

私にとっての拠点とは、ただの居場所ではなく、旅と生活が自然につながる暮らしを実現する場です。

この投稿では、海外で暮らし始めたきっかけと、マルタ(ヨーロッパ)とマレーシア(東南アジア)での経験を通じて、どのように『旅×生活』への意識が変化していったのかをお伝えします。

名前の由来と世界への憧れ

マルタの海に沈む夕日
マルタの海に沈む夕日

「虎のように強く世界を周ってほしい」――幼い頃、母から何度か聞いた名前の由来は、「世界」という言葉だけが強く印象に残り「いつか自分も世界に出る日が来るのだろう」と感じていました。

大人になるにつれ”名前の意味”が少しずつ形を帯びてきます。

日常生活で息が詰まるような瞬間が増えるたびに、「もっと広い場所で自分の居場所を探したい」と考えるようになりました。

当時は、挑戦心と同時に逃げの感覚も抱えていたと思います。

そして、大学4年になる直前、周囲が就職活動という道へ進む中で、私はひとり「海外に出てみたい」という欲望が急速に高まり、気付けば海外留学のパンフレットを取り寄せていました。

そこから私は英語を学ぶため、フィリピンやカナダへの留学計画を立て、面談や英会話教室に参加しながら、少しずつ自分の未来を描き始めました。

しかし、そのタイミングで世界はロックダウンとなり、すべての予定は白紙となってしまい、約1年間ほど宙ぶらりんな状態で過ごしながら、大学卒業の日を迎えることになったのです。

マルタへの挑戦と未知の世界

Malta Popeye Village
ポパイビレッジ

そして、周囲が新社会人として歩み始める中、私は思い切って、ロックダウンが最も早く解除されたマルタへと行き先を変更しました。

いつロックダウンが再開されるかも分からなかったので、事前の下調べはほとんどせず、身体ひとつで飛び込みました。

マルタでの生活は想像以上に刺激的で、1室8人の共同生活からスタート。

英語も十分に話せず、日常のちょっとした買い物や手続きも難しく、最初は苦労の連続でしたが、現地で出会った国籍も年齢も異なるルームメイトや友人たちとの”繋がり”が大きな支えとなりました。

特にマリンスポーツなどのアクティビティや旅行は私の人生観へ大きな影響を与えました。

地中海の温かい日差しや美しい景色、穏やかな時間の流れは、旅だけでは味わえない『生活の豊かさ』を実感させてくれます。

そんなマルタでの暮らしは、海外の文化が自然と私の日常生活に溶け込んでいく貴重な体験となりました。

もちろん、語学の壁や生活習慣の違いに戸惑うことも多くありましたが、それ以上に「自分から踏み出す勇気」と「住人の優しさ」が、マルタ生活を特別な経験に変えてくれたのです。

マルタを拠点にヨーロッパを旅する

また、マルタを拠点としたことで、ヨーロッパ各地へのアクセスが格段に便利になりました。

週末や連休を活用し、イタリアやギリシャ、スペインなど複数の国を訪れる機会が増えたのです。

現地での短期滞在は、観光にとどまらず文化や人々との交流を深める貴重な機会となりました。

例えばイタリアでは地元の市場やカフェでの日常に触れ、ギリシャでは島々に根付いた暮らしを体感しました。

そうした経験を重ねる中でマルタを拠点とした旅は、単なる観光ではなく「生活の延長線上にある旅」と認識でき、自分の視野が確実に広がっていくのを感じました。

日常の中に旅が自然に溶け込み、移動しながら生活していくスタイルが、私の中で魅力的に見えてきたのです。

この経験を通して、旅と生活を切り分けるのではなく、両立させるスタイルこそが自分に合っていると、私は強く感じ始めました。

計画が十分とは言えないまま渡航したマルタでしたが、結果として「旅×生活」という生き方で暮らしながら、人生の終着点となる拠点を見つけていきたいと考えるようになりました。

マレーシアでの生活と新たな価値観

マレーシアのローカルフード店
マレーシアのローカルフード店

マルタでの経験を経て、私は生活の拠点をマレーシアに移しました。

アジア人としての安心感や日本に近い食文化、そして生活の自由度の高さ――この国には「ほどよい心地よさ」があり、実際に暮らす中で長く住み続けられる場所だと実感するようになりました。

首都クアラルンプールの市場での買い物や、屋台文化に触れる機会は多く、日常的に使われる英語やムスリムとの交流する中で、言葉や文化の壁が少しずつ薄れてきています。

「滞在する」のではなく、「暮らしながら旅をする」という感覚が、ここでは当たり前になってきました。

日本から観光に来る友人やヨーロッパで出会った友人と東南アジアで再開し、時間を共に過ごすことで、旅と生活が人を通じて繋がっていく感覚がかけがえのないものになっています。

旅と生活が交わる今

私は、「暮らすように旅をし、旅をしながら暮らす」その中で出会う人や文化が、自分の価値観を少しずつ形作ってきたと感じました。

これからも私は自身の名前のように、虎のように強く世界を歩き続け、旅と生活を通して得た学びや出会いを大切にしながら、自分らしい生涯の拠点を探し続けていきます。

海外生活や旅の中で得たリアルな経験が、誰かにとっての一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。

私自身も、新しい価値観に触れ続けながら、少しずつ人生を更新し続けていこうと思います。

Shugo

海外在住歴6年目。
現在はマレーシアにて、人生の拠点にできる国を探しながら世界を巡っています。旅先で触れたその国ならではの暮らしや価値観を、当サイトを通して自分の言葉で紡いでいきます。
旅と日常の実体験が、誰かの背中をそっと押せれば嬉しいです。

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