旅写真の撮り方|初心者が最初に知っておきたい基本と考え方

写真とカメラの話
写真とカメラの話
ライター
kohei

2022年10月〜2024年3月、日本全国47都道府県を車中泊で巡る旅を実施。
旅の途中で出会った300名以上の人々の笑顔をカメラに収め、写真と言葉で「その人らしさ」を切り取ってきました。
現在はニュージーランドを拠点に活動中。
南半球の豊かな自然やローカルの暮らし、旅の中で出会う“心が動く瞬間”を、写真と文章で発信しています。

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旅先で写真をうまく撮るには、何を意識すればいいのか

オーストラリアで撮影したカンガルーの親子

初めて訪れる土地や文化に触れると、自然とカメラを構えたくなります。
しかし、いざ撮った写真を見返すと、

  • なんとなく印象が弱い
  • 思い描いていたイメージと違う
  • SNSの写真に比べて見劣りする

そんな感覚を抱くことも少なくありません。

日本全国47都道府県を旅しながら撮影し、
現在はオーストラリアとニュージーランドで旅写真を撮り続ける中で、
「旅写真には旅写真ならではの撮り方がある」
と感じる場面が多くありました。

この記事では、初心者が最初に身につけたい
“旅 写真 撮り方” の基本と実践的なコツ をまとめて紹介します。


旅写真の撮り方でつまずきやすいポイント

旅先の写真がうまく撮れない理由には、いくつか共通点があります。

SNSの写真を基準にしてしまう

SNSに並ぶ写真は、構図・編集・色づくりまで整えられた完成形です。
旅の最中に撮った一枚と比較しても、基準が合いません。

撮影テンポが早く、構図が乱れやすい

観光地では移動が続き、落ち着いて構図を決める余裕がないため、
意図の薄い写真が増えがちです。

写真に“自分の視点”が残りにくい

名所では、どうしても同じ方向にカメラが向き、似た構図が増えます。


旅写真をうまく撮るために大切な視点

熊本県の鍋ヶ滝

旅の写真は技術だけで決まるものではありません。
経験的に感じたのは、“視点” が写真の質に強く影響するということです。

感じたことを軸に撮影する

旅の写真には、その場で何に心が動いたかという視点が残りやすい。
光・空気・温度・静けさといった感覚が、写真の印象をかたちづくります。

カメラを構えようと思ったその感情がどんな感情なのか。
その感情を表現するための写真を意識してみてください。


初心者が覚えておきたい旅写真の基本(撮り方の基礎)

福井県の鉾島

旅 写真 撮り方 の土台となる要素を整理します。

① 写真がまとまる“主役”の決め方

旅先では視界に情報が多く、写真が散漫になりがちです。
まずは 「何を写したいのか」 をひとつに絞ることが重要です。

例:

  • 建物なら入口の装飾
  • 海なら水平線
  • 旅人なら手元のコーヒー

主役が明確になるだけで写真が整理されます。

「写真は引き算」という言葉を聞いたことがある人もいると思います。
何が主題で、副題はどれかをしっかり考え、いらないものを引き算するということです。
そうすることで、テーマがわかる写真になるので意識してみてください。


② 旅先で光を使った写真の撮り方(時間帯の読み方)

旅の写真は光が大部分を決めます。

  • 朝 → やわらかい光で空気感が出る
  • 夕方 → 赤みが入り、奥行きが生まれる
  • 昼 → 影が硬いが、逆光なら質感が柔らかくなる
茨城県日立駅の朝日

③ 撮る前に一度立ち止まる(構図の安定に直結)

旅写真の多くは“急いで撮った構図の乱れ”から生まれます。
シャッターを切る前に、

  • 一歩引く
  • しゃがむ
  • 左右の余白を確認する

これだけで安定した構図になります。


④ 朝に撮る旅写真がきれいに見える理由

旅行写真は「人が少ない時間帯」に撮ると仕上がりが良くなります。
特に朝は、
光・空気・風景の透明度が高く、写真が安定しやすい時間帯です。


⑤ “構図”の基本を活用する

写真には、見せたいものをわかりやすく伝えるための「構図」と呼ばれる型があります。
構図にはさまざまな種類がありますが、旅先でまず意識したいのは難しいテクニックではなく、
主役を明確にするためのシンプルな型 です。

ここでは、初心者でも扱いやすく、旅の写真と相性の良い“日の丸構図”を紹介します。

日の丸構図(主役を中心に置く構図)

日の丸構図とは、写したいものを画面の中央に置く方法です。
とてもシンプルですが、主役が自然と視線を集めるため、
旅先で見つけた印象的な被写体をまっすぐに伝えることができます。

  • 街中で出会った印象的な扉
  • 旅先のカフェで出された料理
  • 広い景色の中にぽつんと立つ建物
  • 路地裏で見つけた装飾や看板

こうした“ひとつの要素”を撮りたいときに向いている構図です。

日の丸構図は「単調になる」と言われることがありますが、
旅先では背景そのものに情報量があるため、中央に主役を置くだけで安定した写真になります。

また、日の丸構図を試す際は
画面の四隅に余計なものが入っていないか を確認すると、写真に落ち着きが生まれます。

初心者にとって最も取り入れやすく、
かつ旅の空気を丁寧に伝えられる構図のひとつです。

八丈島とANA

旅先で写真に自分らしさを出すためのコツ

高知県柏島で撮影したイルカ

① 心が動いた瞬間に反応する

「説明はできないけれど惹かれた瞬間」を写真にすると、
自分ならではの視点が残ります。

② 写真に写らない要素を意識する

匂い、風の温度、気配。
これらを意識すると構図に迷いが減り、
結果的に“旅らしい写真”に近づきます。

③ 人が向けない方向を見る

人が集まる場所ほど、写真は似てきます。
一歩横に入る、誰も見ていない角度を探す──
これだけで写真の印象が変わります。


スマホでもできる旅写真の撮り方(簡単で効果的)

ニュージーランドの夕日

スマホユーザーが旅写真検索の多数を占めるため、
このパートを厚くすると読者満足度が上がります。

① スマホは逆光に強い(旅写真との相性が良い)

逆光にすると輪郭が柔らかくなり、旅らしい雰囲気が出ます。

② 広角レンズで旅のスケールを写す

特に大通り・渓谷・教会など、空間の広さを写すのに有効。

③ グリッド線で水平・垂直を整える

微妙な傾きがなくなるだけで、写真の印象が落ち着きます。

④ 露出(明るさ)調整をワンタップで行う

スマホ画面を長押し → 上下スライド
これで光のコントロールが可能。
初心者が失敗しやすい露出問題を即解決できます。


旅写真が“楽しい”と感じた瞬間(経験からの例)

オーストラリアのバイロンベイで撮影したカップル

撮影を続ける中で、旅写真が「ただの記録」ではなく
“記憶を引き出す装置” のように感じられた瞬間がありました。

オーストラリアの海辺で撮ったカップルの一枚。
大きな意味があるわけではない写真ですが、
光と風の質感がそのまま残り、
見返したときに当時の空気が鮮明に戻りました。

旅 写真 撮り方 の本質は、
“記録ではなく、体験を残すこと”
という気づきにつながった出来事です。


まとめ|旅写真に難しいルールは必要ない

この記事では、旅先で写真をうまく撮るための基本から、
構図・光の扱い方、スマホでの実践方法までをまとめました。

初心者が最初に押さえるべき内容は網羅しているため、
このページだけで旅写真の基礎を十分に身につけられます。

旅はいつも変化します。
その小さな変化を静かに残すことが、旅写真の魅力です。

ぜひ旅先で自分らしい一枚を撮影してみてください。

kohei

2022年10月〜2024年3月、日本全国47都道府県を車中泊で巡る旅を実施。
旅の途中で出会った300名以上の人々の笑顔をカメラに収め、写真と言葉で「その人らしさ」を切り取ってきました。
現在はニュージーランドを拠点に活動中。
南半球の豊かな自然やローカルの暮らし、旅の中で出会う“心が動く瞬間”を、写真と文章で発信しています。

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