心がほどける、小さな島旅|長崎県対馬市で出会った“離島の絶景”

旅のストーリー
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はじめに|島旅がくれた「余白」の時間

人混みや情報に追われる毎日から、ふと離れたくなる瞬間があります。

そんな時に向かったのが、九州の西の果て 『長崎県・対馬』


日本一周中は節約旅。そんな中フェリーに乗って島へわ立ちました。
誰にも急かされないこの島で、僕は「余白」を取り戻しました。

旅というより、自分の呼吸を整える時間。そんな島旅の記録を、ここに残しておきたいと思います。


なぜ対馬を選んだのか|国境の島に感じた“魅力”

最初に対馬を知ったのは日本一周に出る前。Instagramで地元の写真を投稿していたときに対馬に住むフォトグラファーの方と繋がったのがきっかけです。

どこにあるんだろうと地図を見たとき、その孤島感に惹かれました。
福岡から130km、韓国からは50kmほどの距離。地理的にも文化的にも“境界線”にある島。

その独特な場所性が、「いつか行ってみたい」と自分の心に響いたのです。

大きな観光地はないけれど、暮らしの中にある景色や人との出会いが、旅の本質を思い出させてくれました。


対馬ってどんなところ?

アクセス方法|福岡・長崎からのフェリーや飛行機

対馬へは、福岡港からのフェリーか、福岡空港からの飛行機が便利です。
フェリーは夜行便もあり、寝ている間に到着。飛行機なら約30分とアクセスも意外と良好。
僕は夜に博多を出発するフェリーで一夜を過ごし、早朝到着。

波が高い日だったので揺れましたが、これも貴重な島旅の醍醐味。

到着してからもしばらくは船内に滞在させていただけたので、仮眠をとり、日の出の少し前に島に上陸しました。

島の概要と自然の特徴

異国が香る、日本の果ての島

九州の最北端に浮かぶ「対馬(つしま)」は、福岡からわずか100kmほど、そして韓国・釜山まではわずか50kmという距離に位置しています。

街の至る所にハングル文字が見られ、ふとした瞬間に「国境の町」だと実感するこの島は、地理的にも文化的にも、日本とアジアの交差点となっていたようです。

観光地としてはまだあまり知られていないけれど、だからこそ残っている素朴な風景と、人のやさしさがあります。今回は、私が旅の中で訪れた対馬で「心がほどけた瞬間たち」をご紹介します。


心に残った絶景スポット3選

【1】異国の見える丘展望台|対馬らしさを感じる絶景

対馬の中でも印象的だったのが「異国の見える丘展望台」。

名前の通り、晴れた日には韓国・釜山の街並みが海の向こうにうっすらと浮かび上がるスポットです。

展望台へ続く小道は緑が生い茂り、風にそよぐ音が心地よく、歩くだけで心がゆっくり整っていくのを感じます。
丘の上に立ち、海と空、そして異国を見渡すと、「境界線なんて、意外と曖昧なのかもしれないな」と思えてくる不思議な感覚。

異国と向き合う島の風景は、どこか儚くも、美しく胸に残りました。

この場所は韓国のネット環境を拾ってしまうのでデータローミングをOFFにしておくことをお勧めします!


【2】風車のある丘|ゆったりとした風が吹く場所

対馬には、地元の人にしか知られていないような素敵な丘も点在しています。

その中で気に入ったスポットの一つが風車がぽつんと立つ小さな丘。

観光マップには載っていないその場所は、地元の友人に連れて行ってもらえた場所です。

風車のまわりには、風になびく草原と広がる空。誰もいない時間帯に訪れると、ただ風の音だけが響く贅沢な時間が流れていました。

「旅って、こういう“なにもない”時間がいちばん贅沢なのかもしれない。」

そう感じさせてくれた場所です。


【3】萬松院(ばんしょういん)|歴史に触れる、静かな時間

対馬の歴史を感じたいなら、ぜひ訪れてほしいのが「萬松院(万松院)」。

藩主・宗家の菩提寺として有名で、石段の先に広がる杉林の風景はとても神聖で、どこか背筋が伸びるような空気感があります。

歴史に興味がない人でも、森の中を歩くだけで気持ちが落ち着き、自然と「この場所を大切にしたい」と思える不思議な場所。
朝の静かな時間帯に訪れるのがおすすめです。


島のリビングのような場所で、心がほどける時間

Sprout Cafe|対馬の風と、やさしい時間

旅の中で印象的だったのが、対馬市内にある小さなカフェ「Sprout Cafe」。

木の温もりを感じる店内で、地元の方がふらりと立ち寄るような、まるで島のリビングのような場所。

私はここで、地元の方とコーヒーを飲みながら旅の話をする機会がありました。

「最近は少しずつ若い人も来てくれるようになったよ」と話してくれたその笑顔が、ずっと記憶に残っています。

📍Sprout Cafe
長崎県対馬市美津島町鶏知甲312ー1 
営業時間:火〜日 11:00~18:00(月曜定休)

対馬の“ごちそう”に出会うひととき

肴や えん|味わう、対馬のごちそう

旅の途中に立ち寄った「肴や えん」。対馬の海の恵みをふんだんに使った料理が並ぶ中、友人のおすすめで選んだのは「穴子の天ぷら定食」でした。

ひと口食べた瞬間、思わず箸が止まりました。衣はさっくり、中はほろほろ。ふっくらとした身からは、穴子ならではの濃厚な旨みがじんわりと広がります。タレをかけるのがもったいないほど、素材の味がしっかりしていて、塩で食べるのもまた格別。天ぷらのサクサク感と口の中でとろける食感が、旅の疲れをすっとほどいてくれました。

お店の落ち着いた雰囲気と、笑顔で迎えてくれたスタッフさんの優しさも、この食事の記憶をより温かくしてくれた気がします。

地元の人に愛される味には、その土地ならではの力があります。ただ美味しいだけではない、対馬という場所を「感じる」ことができる食体験でした。

📍肴や えん
長崎県対馬市美津島町鷄知乙332-1
電話番号:0920-54-5081
営業時間:
火〜日 11:00〜14:00 / 17:00〜21:30
定休日:月曜日


旅人にやさしい過ごし方

離島でのんびり過ごすための持ち物

本や日記帳、少しのお菓子。観光より“過ごす”旅になるので、静かに楽しめるアイテムがあると心が豊かになります。
ポータブルWi-Fiも念のために。けれど、あえてスマホをオフにするのも、島時間の楽しみ方のひとつです。

レンタカー情報まとめ|対馬の移動はレンタカーが便利

対馬の観光スポットは点在しているため、レンタカー利用が最も効率的・快適です。以下に主なレンタカー会社とポイントをまとめました。


主なレンタカー会社・プラン

会社名拠点料金目安(1日)車種例公式サイト
トヨタレンタカー対馬空港・厳原駅前8,000円~コンパクト~ミニバンhttps://rent.toyota.co.jp/
ニッポンレンタカー対馬空港7,500円~軽自動車/コンパクトhttps://nippopatr.cars/
ORIXレンタカー対馬空港7,000円~軽自動車/SUVhttps://car.orix.co.jp/
  • 料金目安には免責補償料・基本保険込。季節・車種で変動するため、早めのWeb予約を推奨。
  • 拠点は対馬空港と厳原(いずはら)中心。空港で借りて市街地で返却可能(要事前確認)。

予約時のポイント

  1. 早めの予約が命
    夏休みや連休は直前だと満車に。3週間前には確保を。
  2. 保険・オプション
    免責補償(CDW)は必ず加入を。万一の安心料として1,000〜2,000円/日を見込む。
  3. カーナビ・スマホホルダー
    対馬では一部Googleマップが通じにくい場所も。オフライン地図アプリ+ホルダー準備を。
  4. 燃料
    ガソリンスタンドは朝晩は混雑。満タン返しの際は余裕をもって給油を。


まとめ|“心がほどける旅”は、また訪れたくなる

対馬は、派手な観光地ではありません。
けれど、心が疲れたときにそっと思い出すような、静かな温度を持った島です。
出会った人の声、朝焼けの色、雨の日のカフェの時間

すべてが、確かに自分の記憶に残りました。

また、ふと余白が欲しくなったら、この島に戻ってこよう。そう思わせてくれる、やさしい旅でした。

対馬へのアクセス・基本情報

📍 アクセス方法

  • 飛行機:福岡空港・長崎空港から1日数便(約30~45分)
  • フェリー:博多港からジェットフォイルで約2時間15分、フェリーで約4時間30分

🌐 観光情報・詳細はこちら
▶︎ 対馬観光物産協会 公式サイト

📝 おすすめ移動手段

  • 島内の移動はレンタカー原付バイクが便利。港や空港近くにレンタカー店あり。

【Webライター・旅人・フォトグラファー】
2022年10月〜2024年3月:
車中泊で47都道府県制覇!旅をしながら300名以上の笑顔を撮影!
2024年9月〜現在:オーストラリアで生活中

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