3年前の冬、僕は“旅の途中”で新潟県・妙高市に3ヶ月滞在しました。
日本一周の途中、太平洋側を北上していたのですが、
東北に差し掛かる手前で 「冬の壁」 にぶつかったのが妙高へ向かった理由でした。
- 路面凍結
- 通行止め
- 吹雪
- 車中泊の限界
旅を続けるには厳しすぎる現実。
「それならいっそ、冬の間はどこかに住んでみよう」と考え、
たまたま見つけた妙高のリゾートホテルの求人に応募しました。
結果的にこの3ヶ月が、「雪国で暮らすように旅をする」 という貴重な経験になりました。
この記事では、
冬の妙高でのリアルな暮らし・観光スポット・アクティビティ を
旅行者目線・体験者目線の両方から紹介します。
冬の妙高を楽しみたい人、
これから旅をする人にとって、参考になる時間になれば嬉しいです。
海外からの観光客が集まる、冬の妙高
まるで海外にいるような国際色の濃さ
僕が働いたのは、「いもり池」のほとりにあるリゾートホテル。
冬の妙高は北海道のニセコと並んで、 パウダースノーの質の高さ で世界中の旅行者に知られており、ピーク時は毎日のように海外ゲストが訪れていました。
英語が飛び交うロビー
印象的だったのは、
ホテルのロビーが“ちょっとした海外”のようだったこと。
- オーストラリア
- アメリカ
- 香港
- ヨーロッパ圏
など、世界各地からゲストが集まり、英語が自然に飛び交います。
「ここは本当に日本なのか?」
そんな感覚になるほど、インバウンドの熱気に包まれた冬でした。
フロントでは、
“How to go here? ”
“Where can I rent skis?”
と声をかけられ、旅で身についた英語が役立つ時間も多くありました。
妙高のパウダースノーは世界的にみてもレベルが高く、外国人のリピーターが多い理由を肌で感じました。
雪に包まれた暮らし。仕事前にひと滑りする毎日
妙高の冬は厳しく、そして美しい。
朝起きて外に出ると、あたり一面が白く染まっていました。
凍てつく静寂に包まれる「いもり池」

ホテルの近くにある いもり池。
冬は雪が空気を吸い込み、
“しん…”という静けさだけが広がる場所でした。
誰もいない木道、凍りつく水面、遠くに見える妙高山。
朝の散歩は、毎日の儀式のようでした。
いもり池
営業時間:24時間(併設されているビジターセンターは 9:00-17:00)
池の平温泉アルペンブリックでスノーボード漬け

妙高には多くのスキー場がありますが、
よく通っていたのは 池の平温泉アルペンブリックスキー場。
- ワイドなコースで滑りやすい
- 中級者でも十分楽しめる
- 雪質が軽く、深雪も楽しめる
- 職場から近く“前乗り1本”がしやすい
午前出勤の日は、
「一本だけ滑ってから出勤する」
という贅沢な朝のルーティンが当たり前に。
まさに、雪国に住むからこそ味わえる生活でした。
冬の妙高で食べたいローカル飯
寒い地域には、寒さに勝つ“旨いもの”があります。
濃厚ニンニク味噌がクセになる「食堂ミサ」
妙高で働く人なら誰も知っている名店。
名物は ニンニクが効いた味噌ラーメン。
- 山盛りのタマネギ
- ガツンと来るニンニク
- 濃厚なのに重くないスープ
冷えた体に沁みる一杯で、
冬のご褒美そのものでした。
食堂ミサ
住所:新潟県上越市中郷区稲荷山598
休業日:木曜定休日
営業時間:10時00分~15時00分
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/syokudoumisa1133/
冬の妙高を120%楽しむ観光スポット

観光で訪れる人に向けて、冬の妙高で実際に楽しめるスポットをまとめます。
① 妙高エリアのスキー場まとめ
冬の妙高と言えば、やはりスキー・スノーボード。
旅行者が行きやすい主要スキー場は以下の通りです。
● 赤倉温泉スキー場、赤倉観光リゾート(AKAKAN)
景色が良い&ホテル直結で滞在者に人気。
そしてなんと言っても海外からの旅行者に人気で、国際色豊かなエリアです。
● 池の平温泉アルペンブリック
広くて滑りやすく、雪質も良い。
比較的空いているので、のんびりと滑ることができます。
パークも設営されているので、さまざまな技に挑戦したい方にもおすすめのゲレンデです。
● 妙高杉ノ原スキー場
8.5kmのロングコースが魅力。上級者にもおすすめ。
頂上からの景色は圧巻。
1本滑っても満足することなく何回も滑りたくなるので、筋肉痛間違いなしです。
駐車場からゲレンデまでのアクセスの良さもポイントです!
2025年妙高のスキー場情報はこちらもどうぞ!
② 野尻湖で冬の“雪見サウナ”を体験する
妙高から車で20分ほど。
野尻湖のほとりにある LAMP野尻湖(The Sauna) では、
冬でも利用できる本格アウトドアサウナがあります。
- 薪ストーブで温めるフィンランド式
- 野尻湖の天然水を利用した冷水
- 外気浴は雪景色の中で
- 静かな森と湖に包まれる“ととのい時間”
スキー後のサウナは格別で、
「滑る → ととのう → 温泉で締める」という贅沢ルートが完成します。
またこちらは宿泊施設でもあるので、サウナを楽しんだ後、そのままゆっくりすることもできます。
冬の妙高旅行に、ぜひ組み込みたいスポットです。
LAMP野尻湖(The Sauna)
・住所:長野県上水内郡信濃町野尻379-2
・アクセス:妙高高原から車で20分
・営業時間:チェックイン 15:00 – 23:00
・日帰りサウナ予約:https://www.chillnn.com/17baa91924516f/plan#hotelMenu
・公式サイト:https://lampinc.co.jp/nojiriko/sauna
③ 野尻湖の冬アクティビティ
サウナ以外にも、冬の野尻湖は魅力があります。
- ワカサギ釣り
- 冬の湖畔散策
- 湖畔カフェでのんびり
- 夕焼けや朝焼けの撮影
妙高が“動の雪国”なら、
野尻湖は“静の雪国”。
2つセットで訪れる冬旅が本当におすすめです。
④ 地獄谷スノーモンキー(地獄谷野猿公苑)
冬の名物 “温泉に浸かるサル”。
雪と湯気に包まれた姿は世界的に人気で、
妙高からも車でアクセスしやすい半日観光スポットです。
日本の冬らしい光景が見れるので、カメラ好きの人には特に刺さります。
生活コストほぼ0円。雪国で貯金ができる暮らし
妙高で過ごした3ヶ月は、旅の資金を整える時間にもなりました。
寮・食事・温泉・光熱費が無料
当時の生活はこんな感じでした。
- 寮費(ホテル部屋利用):無料
- 食事:無料
- 温泉:無料
- 光熱費:無料
- 温泉利用:無料
- ジム利用:無料
- リフト券:割引 or 無料
そのため、
働いたお金がほぼそのまま貯金になります。
実際に僕も20万円ほど貯め、春に旅を再開しました。
冬の妙高は、観光でも長期滞在でも魅力が詰まっている
妙高の冬は厳しいです。
雪は容赦なく降り続き、寒さも本気です。
でもそのぶん、
景色は美しく、人は温かく、食べ物は身体に染みるほど優しい。
観光として訪れても、
数ヶ月暮らしても、
雪国だからこそ味わえる魅力 が妙高にはあります。
またいつか、
あの静寂の朝と、真っ白な世界を見に行きたいと思える場所でした。




